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株の自動売買のプログラムを、自分で作ってみたい。でも、コードは1行も書けない。
そう思って調べていませんか?ぼくもそうでした。
先に答えを書きます。作れました。ただし、作るのはAIです。ぼくがやったのは「決める」と「確かめる」だけでした。

書いているのは、57歳の会社員です。
これまでに株のツールを3つ、AIのClaude Code(クロード・コード)に日本語で頼んで作りました。
いちばん新しいのが、朝の1時間ほどで終わるデイトレのツール「朝トレ」です。
今は毎朝、家のMacがひとりで銘柄を選んで、スマホに届けてくれます。
この記事は、その作り方を教材の形でまとめたものです。3つのツールは、作り方の骨組みが同じでした。
最初にAIに渡す作業ルール、6つのステップ、そのとき実際に使える「頼む言葉」まで書きます。
この記事でわかること
- コードを書けない人が、AIで株のツールを自作する全体の流れ
- 準備するものと、かかるお金(ツールを動かすのは月0円)
- 最初にAIに渡す「作業ルール」(そのまま使える文)
- 6つのステップと、それぞれの「頼む言葉」
- 前のツールをAIに監査させたら、問題が29件見つかった話
- 予定30分が2時間半になった、つまずきの記録
先に書いておきます。
ぼくの手法(どの銘柄を選ぶかの決まり)は、この記事には書きません。 手法は、書籍とYouTubeで学んだものです。
この記事では、手法の代わりに「見本のルール」で最後まで作れるようにしています。
結論:株の自動売買プログラムは自作できる、作るのはAIでぼくは決めて確かめる係
株のツールを作るとき、AIとぼくの役目は、はっきり分かれました。

| AI(Claude Code) | ぼく | |
|---|---|---|
| 何を作るか | 案を出す | 決める |
| プログラムを書く | 全部 | しない |
| 動くか確かめる | 試して、結果を見せる | 画面を見て、おかしい所を言う |
| 毎日の運用 | 決まった時間に、ひとりで動く | 届いた結果を見て、注文する |
ぼくが書いたプログラムは0行です。 やったのは、日本語で頼むこと、画面を見ておかしい所を言うこと、そして決めることだけでした。
ただ「自動売買」と聞いて思い浮かべる形とは、少し違います。
ぼくのツールは、注文までは自動にしていません。 選んで知らせるところまでがツール、注文するのはぼくです。
理由は、このあと書きます。
だから結論は、コードを書けなくても、株のツールは自作できる。最初は「知らせる」までの小さな1つから、です。
ぼくが自作した株のツール3つ、今動いているのは朝トレとkabuq
先に、ぼくが作ったツールを3つ並べます。どれもClaude Codeに日本語で頼んで作りました。
今も動いているのは、朝トレとkabuq(カブキュー)の2つです。

| ツール | 何をするか | 今 |
|---|---|---|
| AI投資ファンド | AIのチームで株を選ぶ(スイング) | いったん停止 |
| kabuq | デモの売買を毎日自動で記録 | 9月15日から家のMacで稼働 |
| 朝トレ | 朝1時間ほどのデイトレの銘柄を選んで知らせる | 実弾で試験運用中 |
AI投資ファンドは、いったん止めている
AI投資ファンドは、AIに役目を分けたチームを作って、株を選ばせる仕組みです。
司令塔・設計係・実装係・検証係・秘書係などのAIがいて、ぼくはオーナーとして決めるだけです。

毎日の売買はデモで記録していました。
8月末の時点で、前の型は190件で+133万4,140円、全部の条件をのせた新しい型は215件で−595万9,030円でした(どちらもデモ)。

AIのチームは、今どこにいるかを毎日1枚に書きかえていました。

毎日の自動の運用は10月19日まで動いて、今はいったん止めています。
くわしくは「Claude Codeで株の半自動売買を自作した57歳会社員の実録」に書いています。
kabuqは、家のMacでデモの売買を続けている
kabuqは、決めたルールで毎日デモの売買をして、その結果を自動で記録するツールです。
お金は動きません。 2026年9月15日から、家のMacでひとりで動いています。
ルールは単純です。
kabuqのルール(デモ)
その日に3%以上上がった銘柄のうち、上がり方が大きい2つを、その日の最後の値段(引け)で買う。
次の日の朝いちばんの値段(寄付)で、全部売る。
資産の2倍まで使う想定(レバレッジ2倍)。月の初めから+15%に届いたら、その月はもう買わない。
ぼく
単純な手法。あくまでもテスト。システムが正確に稼働するのかも見ている
本当に動いているのか、と思いますよね。これが、家のMacが毎日作っているkabuqの成績のページです。

正直に数字を書きます。デモの100万円は、10月6日に125万2,800円(+25.3%)まで増えました。
でも、そこから下がって、11月5日は98万7,500円(−1.25%)です。
40回で17勝18敗、5回は損益0でした(手数料と金利は入れていません)。
デモで売り買いした銘柄は、オンコリスバイオファーマ(8回)・精工技研・パワーエックス・データセクション・イビデン・太陽誘電・セイコーグループ・古河電気工業・メタプラネット・ソフトバンクグループなどです。
いちばん勝ったのは、9月25日のデータセクションで+100,000円。
ランドの+90,800円は、株価10円の銘柄が11円になっただけなので、デモならではの数字です。

大きく負けた日もあります。
10月14日の太陽誘電は1日で−57,000円、10月16日のセイコーグループは−56,000円でした。

デモで一度増えても、そのあとも勝てるとは限りません。 kabuqは、もうしばらくデモで様子を見ます。
止まらずに動いているかは、記録の保管場所で確かめられます。
家のMacは平日、決まった時刻に記録を更新して、GitHubに上げています。9月15日から11月5日までで140回です。

朝トレは、実弾で試験運用中
いま毎朝使っているのが、朝トレです。朝の1時間ほどで終わるデイトレの手法を、ツールにしました。
今は実際のお金で、試しに運用しています。朝トレの内容は「トレードノートの書き方、AIに毎日つけさせて分かった57歳の癖」で公開しました。
この記事では、この朝トレを例に作り方を書きます。できあがった形は、こうです。

- 平日の朝、取引が始まってすぐ、家のMacが候補の中から銘柄を順位つきで選ぶ
- 選んだ結果を、Slack(スラック。仕事で使うチャットのアプリ)で、表ごとスマホに届ける
- 夕方、次の日の作戦(買いだけ・売りだけ・両方)を作って、また届ける
- 夜、その日の記録を、GitHub(ギットハブ。ネットの保管場所)に自動で保存する
- ぼくは、届いた表を見て、スマホのSBI証券のアプリで自分の手で注文する
朝トレの画面は、こんな形です(手法がわかる所は隠しています)。

AIに頼んで株を分析させる使い方もありますが、朝トレがやっているのは「決めたルールで選んで、並べて、知らせる」だけです。
ツールがやるのは、選んで知らせるところまで。 最後に決めるのは、ぼくです。
朝トレで売り買いした成績は「デイトレのAIは勝てない?自作ツールで15回13勝した57歳の実弾記録」に、スマホに届く仕組みは「デイトレはスマホのみでできる?PCを開かない57歳会社員の仕組み」に書いています。
株のツールを自作する前に決める3つ
AIに頼む前に、自分で決めておくことが3つあります。ここがあいまいだと、AIは「それらしいもの」を勝手に作り始めます。
何を自動にして、何を自分でやるか
ぼくは「選ぶのはツール、注文するのはぼく」と決めました。
注文まで自動にすると、ツールのまちがいが、そのまま損になります。証券会社の仕組みにつなぐ手間も、ぐっと増えます。
ぼくが調べたかぎり、ぼくの使っているSBI証券には、個人が自分のツールから注文するための入り口(API)もありませんでした。
最初の株のツールは「知らせる」までにしておくのがおすすめです。 これはぼくの意見ですが、知らせるだけでも、毎朝の銘柄探しの手間はほとんどなくなりました。
株価のデータを、どこから取るか
ツールの中身は、ほとんどが「データを取って、並べて、比べる」です。だから、データの出どころが、ツールの土台になります。
ぼくが迷ったのは「タイムリーに株価が欲しい」の意味でした。

| 欲しいもの | 例 | 向いている取り方 |
|---|---|---|
| 夕方の、その日の確定した値 | 終値・業種の指数 | 取引所グループの公式データ |
| 取引中の、今の値 | 朝の値動き | 証券会社などの、正式に使えるデータの窓口 |
「タイムリー」を2つに分けたら、払うお金が見えました。 ぼくは月3,300円の有料データを調べましたが、夕方の確定した値は、取引所グループの公式サイトの無料データで足りました。
もう1つ、大事なことがあります。
サイトによっては、プログラムで自動にデータを取ることを、利用規約で禁止しています。 データを取る前に、そのサイトの規約を読みましょう。
AIに「このサイトの規約で、プログラムで取ってもいいか調べて」と頼むこともできます。
お金をいくらまでかけるか
ツールを動かすお金は、ぼくの場合月0円です(Slackの無料プラン・GitHubの無料の保管場所・公式の無料データ)。
かかるのは、AIの料金です。Claude Codeは、Claudeの有料プランに入っていれば使えます。
| Claudeのプラン | 料金(公式・2026年11月5日に確認) | Claude Code |
|---|---|---|
| Free | 0ドル | 使えない |
| Pro | 月20ドル(年払いなら月17ドル) | 使える |
| Max | 月100ドルから | 使える |
ぼくはMax(約17,000円)を使っています。ブログやほかの仕事にも毎日使っているからです。
ツールを1つ作るだけなら、まずProで十分だと思います。
3つが決まれば、AIへの最初の頼み方も決まります。
株のツールの自作に、準備するもの
ぼくが実際に使ったものです。

| もの | 何に使う | お金 |
|---|---|---|
| Mac(1台でよい) | ツールを作って、動かす | 手持ちのもの |
| Claudeの有料プラン | Claude Codeを使う | 月20ドルから |
| Claude Code | AIにツールを作ってもらう | プランに入っている |
| Claude Codeの教科書(Brain) | Claude Codeの使い方を学ぶ | 980円(1回だけ) |
| GitHub | プログラムと記録を預ける(自分だけが見られる設定) | 0円 |
| Slack | 結果をスマホに届ける | 0円(無料プラン) |
| 株価のデータ | 取引所グループの公式データなど | 0円から |
ぼくは途中から、Macを2台に分けました(作るのはノートのMac、動かすのは家の古いMac)。
でも、最初は1台で十分です。 2台に分けた話は、ステップ5で書きます。
Windowsでも作れるはずですが、ぼくはMacしか使っていないので、確かめていません。
ぼくは、Brainの「Claude Codeの教科書」(980円)でClaude Codeの基本を学び直してから、kabuqと朝トレを作りました。
安いのに中身がしっかりしていて、ぼくの意見ですが、これを学べばだいたいのことはできます。
教科書で何を学んで、最初の1週間に何をしたかは「Claude Codeの始め方、非エンジニアの57歳が980円の教科書で学び直した」に書いています。
最初にAIに渡す「作業ルール」と合言葉
ツールを作り始める前に、ぼくがいちばん最初にしたことがあります。
AIに「勝手に作業しない」と約束させたことです。 これと「合言葉」の2つで、AIとのやりとりがぐっと楽になりました。
勝手に作業しないと約束させる
AIは、頼むと先回りして、どんどん作り始めます。こちらが「まだ考えている途中」でも、ファイルを作り、書き換えていきます。
それを止めるために、作業のルールを決めて、ファイルに書かせました。
Claude Codeは、作業のフォルダにある「CLAUDE.md(クロード・エムディー)」というファイルを、毎回最初に読みます。
ここにルールを書いておくと、毎回守ってくれます。

ぼくが書かせたルールは、この3つです。そのまま使えます。
頼む言葉(最初の1回)
このフォルダにCLAUDE.mdを作って、次の作業ルールを書いて。
1. 勝手に作業しない。ぼくが「OK」「進めて」と言うまで、ファイルの作成・書き換え・削除・コマンドの実行はしない。
2. 質問には必ず答える。「どう思う?」「理解している?」と聞かれたら、作業ではなく答えを返す。
3. 作業を始める前に、これから何をするかを箇条書きで見せる。頼んだ範囲より広いことはしない。
やった方がいいことは「提案」として別に書く。
このルールを入れてから「解説して」と言えば説明だけ、作業は「進めて」と言ったときだけ、と言い分けられるようになりました。
始めと終わりを合言葉ではさむ
AIは、新しい会話になると、前の会話を覚えていません。そこでぼくは、始めと終わりの合言葉も決めました。
| 合言葉 | AIがやること |
|---|---|
| 「引き継ぎ」「開発スタート」 | 最新を取り込み、前回の記録を読んで、今の状態を5行ほどで報告して止まる |
| 「記録して」 | 今日決めたこと・理由・次にやることを書いて、GitHubに保存する |
最初は、始めの合言葉を4つ作りました。でも「続き」「継続」は、ふだんの会話でも1語だけで使います。
まちがって動くと困るので外して、2つに絞りました。合言葉は、ふだん使わない言葉にするのがコツです。
ルールと合言葉ができたら、いよいよ作り始めます。
株のツールの作り方、6つのステップと頼む言葉
ここからが、作り方の本体です。

この記事では、ぼくの手法の代わりに、次の見本のルールで作ります。
見本のルール(練習用)
自分で決めた10銘柄を、値上がり率の順に並べて、表にする。
これは練習用です。この順で買えばもうかる、というルールではありません。 作り方を覚えたら、ここを自分の手法に入れ替えます。
ステップ1:やりたいことを日本語で書く
最初に、ツールでやりたいことを、日本語で書き出します。うまく書けなくて大丈夫です。
AIに聞かれながら、埋めていけばいいからです。
頼む言葉
株のツールを作りたい。プログラミングはできない。まだ作業はしないで。
やりたいこと:自分で決めた10銘柄を、値上がり率の順に並べて、表にしたい。
これを作るために、ぼくが決めないといけないことを、質問の形で全部出して。
AIは「データはどこから取りますか」「表はどこで見たいですか」「毎日いつ動かしますか」といった質問を返してきます。
1つずつ答えていくと、やりたいことの設計書ができあがります。
最初から完ぺきな指示を書こうとしなくていい。 質問させるほうが、抜けが少なくなります。
ステップ2:見本のルールで、いちばん小さいツールを作る
次に、いちばん小さい形で作ってもらいます。画面も通知もなし。「10銘柄を並べた表が1つ出る」だけです。
練習のデータは、取引所グループ(日本取引所グループ)の個人向けのデータ配信「J-Quants(ジェイクオンツ)」を使う例にします。
ぼくは、kabuqの検証でJ-Quantsの2年分のデータを使いました。
朝トレでは有料プランを検討しましたが、ぼくの使い方では、別の無料の公式データで足りています。
練習用におすすめするのは、取引所の公式で、無料プランがあり、登録すればだれでも同じ手順で試せるからです。

| J-Quantsのプラン | 月の料金(税込) | 取れる過去のデータ |
|---|---|---|
| Free | 0円 | 直近12週間を除く2年分 |
| Light | 1,650円 | 5年分 |
| Standard | 3,300円 | 10年分 |
| Premium | 16,500円 | 20年分(最長) |
(J-Quantsの公式サイトの料金プラン。2026年11月5日に確認)
無料プランのデータは12週間遅れなので、練習では「無料で取れるいちばん新しい日」の値上がり率で並べます。
作り方を覚えるだけなら、これで足ります。毎日の新しいデータで使うなら、有料のプランが要ります。
もう1つ、J-Quantsのよくある質問には、取ったデータそのものを、だれでも見られる形で配ったりシェアしたりするのは禁止と書いてあります。
作った表は、自分で見るだけにしましょう。
頼む言葉
ステップ1の設計で、いちばん小さいツールを作って。画面も通知もいらない。
J-Quantsの無料プランで取れる、いちばん新しい日の、この10銘柄の値上がり率を出して、順に並べた表を出して。
J-Quantsの登録とログインは、ぼくが自分でやる。
合鍵(パスワードやAPIキー)はチャットに書かせないで、設定ファイルに自分で入れる方法を教えて。
作る前に、何をするかを見せて。
パスワードや合鍵は、AIとのチャットに貼らない。 ぼくは、設定のファイルに自分で入れるようにしています。
合鍵の入ったファイルは、GitHubにも上げません。
表が出たら、自分で1つ確かめます。 証券会社のアプリで、1位の銘柄のその日の値動きを見て、ツールの数字と合っているか。
ここで合わなければ、AIにそのまま伝えます。
ステップ3:画面で見られるようにする
表が正しく出るようになったら、ブラウザ(ChromeやSafari)で見られる画面にしてもらいます。
頼む言葉
この表を、ブラウザで見られる画面にして。ボタンを押したら、表を作り直すようにして。
文字は大きめ、色は少なめで。インターネットには公開しないで、このMacの中だけで見られるようにして。
ぼくのツールの画面も、このMacの中だけで開くページです。デスクトップの起動ボタンを押すと、Chromeで開きます。
画面ができると、ツールを触りながら直せるようになります。
「このボタンの名前がわかりにくい」「この列はいらない」と、見たままを言うだけです。
ステップ4:Slackでスマホに届ける
PCを開かない日も使えるように、結果をスマホに届けます。ぼくはSlackにしました。無料で使えて、表ごと届くからです。
頼む言葉
表ができたら、Slackにも送るようにしたい。Slackの設定は、ぼくのChromeを使って進めて。
サインインと「許可する」は、ぼくがやる。合鍵のURLは、画面にもチャットにも出さずに、設定ファイルに保存して。
最後にテストで1通送って。
Claude Codeは、ぼくのChromeを動かして、Slackの設定をほとんどやってくれました。
ぼくがやったのは、サインインと「許可する」を押したくらいです。

Slackの合鍵(URL)は、家の合鍵と同じです。 知った人は、だれでもそのチャンネルに書き込めます。
画面に写ったら消します。
Slackに届くまでの細かい手順と、つまずいた3つは「デイトレはスマホのみでできる?PCを開かない57歳会社員の仕組み」に、Slackの無料プランで足りるかは「Slackの個人利用で株の通知を受け取る、無料で使う57歳の設定」に書いています。
ステップ5:決まった時間に、ひとりで動くようにする
ここまでは、ボタンを押したときだけ動くツールです。次は、決まった時間に、ひとりで動くようにします。
Macには、決まった時刻にプログラムを動かす仕組みがあります。設定は、AIにまかせました。
頼む言葉
平日の夕方に、このツールをひとりで動かして、Slackに送るようにしたい。
Macを起動したら自動で立ち上がり、止まったら自分で立ち上がり直すようにして。
祝日と年末年始は動かさないで。設定する前に、何をするかを見せて。
1つ、自分でやることがあります。Macを眠らせない設定です。Macが眠っていると、時間になっても動きません。
- ノートのMac:システム設定の「バッテリー」から「オプション」を開き、電源アダプタにつないでいるときに、ディスプレイがオフでも自動でスリープしない設定をオンにする
- デスクトップのMac:システム設定の「省エネルギー」の、同じ項目をオンにする
(Appleのサポートの説明による。macOSの版によって、名前や場所が少し違います)
ノートのMacは、ふたを閉じると眠ります。 ぼくはそれで困って、家にあった古いMacを「動かす係」にしました。
9月からkabuqのデモを動かしていたMacです。今は、kabuqと朝トレの2つを、この1台が動かしています。

Macを2台に分けるなら、書くのは1台で読むのはどこでも
2台に分けたとき、ぼくは役目をこう決めました。
| Mac | 役目 |
|---|---|
| ノートのMac | ツールを直す。直したらGitHubに上げる |
| 家のMac | GitHubから最新を取り込んで、動かすだけ。直さない |
記録を書き込むのは、家のMac1台だけ。 両方で書くと、記録がぶつかって、どちらが正しいかわからなくなるからです。
でも、これには落とし穴がありました。ある朝、ノートのMacで「今日の銘柄」が見られなかったのです。
ノートのMacは「読むだけ」なので、家のMacが選んだ結果が、まだ届いていませんでした。
そのとき、ぼくはAIにこう言っています。
ぼく
なんでそんなことになっているの?ここで見れないなら意味ないけど
役目を分けたら、見る権利まで分けてしまっていたんです。直し方は「書くのは1か所、読むのはどこでも」でした。
家のMacが選んだら、すぐGitHubに上げる。ノートのMacは、画面を開いている間に取り込む。
これで、どちらのMacでも同じ結果が見られるようになりました。
ステップ6:記録を残す
最後に、記録を残す仕組みを作ります。記録がないと、ツールが合っていたのか、あとで確かめられないからです。
頼む言葉
記録は全部、GitHubに保存されている?
プログラムだけでなく、毎日の選んだ結果と、その日の値動きも、自分だけが見られるGitHubの保管場所に、毎晩自動で保存して。
合鍵の入った設定ファイルは、GitHubに上げないで。
ぼくがこれを聞いたとき、最初の設計では、記録が保存されていませんでした。 保存されていたのは、プログラムだけです。
質問1つで、設計の抜けが見つかりました。
GitHubの合鍵(ほかのMacからGitHubに書き込むための鍵)には、期限を付けました。ぼくは1年です。
止まったときに原因がわかるように「どんな症状なら、どこを直すか」もメモに残させています。
ぼくのツールは、毎日の記録から「ツールのとおりに建てていたら、いくらだったか」も出せるようにしています。
ツールと自分の判断のどちらが良かったかを、数字で比べられるからです。
6つのステップは、ここまでです。次は、作ったあとに必ずやってほしい「その次」の話です。
作り直す前に、前のツールをAIに監査させる
じつは、今の朝トレは2つ目です。2026年10月のはじめに最初のツールを作り、1週間ほど動かしてから、作り直しました。
作り直すと決めたとき、ぼくは最初、こう言いました。
ぼく
v1からは何も持ってこなくていい
でも、その直後に考えを変えて、こう頼み直しています。
ぼく
v1を分析して問題点を全部出して
新しく作るにしても、前の失敗を言葉にしてからの方が早い、と気づいたからです。頼んだ言葉は、こうです。
頼む言葉
前のツールのプログラム・設定・データ・動いた記録を全部読んで、問題を全部出して。
重い・中くらい・軽いに分けて。それぞれ、証拠(いつ、何が起きたか)をつけて。
まだ直さないで。
結果は、こうでした。

| 数 | |
|---|---|
| 前のツールの大きさ | 15ファイル・約2,200行 |
| 見つかった問題 | 29件(重い9・中くらい13・軽い7) |
| 問題の根っこ | 3つ |
29件を並べられても、何から手をつければいいかわかりません。
でも、根っこ3つにまとめてもらうと、次にやることが見えました。
- 土台のデータが、本物ではなく近い値だった。 毎晩、ぼくが手で直していた
- データの取り方が、ほかのサイトの画面の読み取りに頼っていた。 サイトの作りが変わると止まる。取りに行く回数が多くて、一時的に止められたこともあった
- 手法の「決めていない所」が、ツールの外に残っていた
毎晩、人が直している時点で、それは自動ではありませんでした。
作り直したあとは、夕方の判定が、最長75分から9秒になりました。
業種のデータを取引所グループの公式データに切り替えて、取りに行く回数を減らしたからです。
株価の取り先も、止まったときに差し替えられる作りにしました。
前のツールは、毎日ちゃんと動いていました。でも、信じて使えるツールではなかったんです。
「動いているツール」と「信じて使えるツール」は別物でした。
つまずいたこと、詰まったのは全部「画面の操作」
株のツールを作っていて、プログラムの中身で詰まったことは、一度もありません。
詰まったのは、全部ぼくの側の「画面の操作」でした。
予定30分が、2時間半
家のMacを動かす係にする準備は、手順書で12ステップ、予定は30分でした。実際は、約2時間半かかりました。
いちばん時間がかかったのは、設定のファイル1つを、ノートのMacから家のMacへ渡すことです。
5通りのやり方を試しました。
- 中身を手で写す → 何を写せばいいかわからない
- 全部選んで貼り付ける → 貼り付けたら、画面の写真になった
- 同じWi-Fiで直接渡す → 安全のための仕組みで、AIが止まった
- AirDrop(エアドロップ)で送る → 届いたが、開けなかった
- Finder(ファインダー)でコピーして貼り付ける → これで、やっと渡せた

「白いところをクリックして」は、画面を見ていない人には伝わりません。 困ったときは、画面の写真をAIに見せるのが、いちばん早く解決しました。
エラーの文の、頭が切れていた
ある朝、Slackに「家のMacの自動の更新に失敗しました」と届きました。
エラーの文に出ていた番号を見て、AIは「GitHubにない記録がある。家のMacを直そう」と言い出しました。
でも本当は、長い番号の頭が切れて表示されていただけでした。家のMacは壊れていませんでした。
AIの説明も、まちがうことがあります。 だから「直す」と言われたら、ぼくは先にこう返すようにしています。
ぼく
解説して。作業はしないで
通知が1〜2分遅れて届いた
本番で回したら、朝の通知が1分強〜2分半遅れて届くことがわかりました。
取る順番を変えて、本命の候補を先に送るようにし、約1分縮めています。
くわしくは「デイトレはスマホのみでできる?PCを開かない57歳会社員の仕組み」に書いています。
つまずきは、どれも「プログラムが書けない」からではありませんでした。画面を見せて、言葉で伝えれば、AIが直してくれます。
AIへの頼み方、ぼくが使っている5つの言葉
プログラミングの代わりに、ぼくが覚えたのは「頼み方」でした。よく使う言葉を5つ並べます。

| 言葉 | いつ・なぜ |
|---|---|
| 「解説して。作業はしないで」 | AIが直そうとしたとき。まちがった直し方を止める |
| 「案を全部出して」 | 直し方を決める前。いちばん小さい直し方を選べる |
| 「証拠をつけて」 | 問題を出させるとき。思い込みではなく記録で話せる |
| 「〜は全部、保存されている?」 | 仕組みができたとき。設計の抜けが見つかる |
| 「進めて」 | 決めたあと。ここで初めて作業させる |
いちばん大事なのは「作業はしないで」と「進めて」を、自分で言い分けることでした。
株のツールを自作するときに気をつけること
作り方より大事かもしれないのが、ここです。ぼくが作りながら決めた、5つの約束を書きます。
データを取る前に、規約を読む
サイトによっては、プログラムで自動にデータを取ることを、規約で禁止しています。
取りに行く回数が多すぎると、相手のサイトに迷惑もかけます。公式のデータや、正式に使える窓口を先に探しましょう。
合鍵は、チャットにもGitHubにも出さない
パスワード・APIキー・SlackのURL・GitHubの合鍵。どれも、知られたら他人に使われます。
ぼくは、設定のファイルに自分で入れて、そのファイルはGitHubに上げないようにしています。
注文は、自分の手で
ツールは、まちがえます。データが遅れる日も、止まる日もあります。
ぼくは、ツールの1位をそのまま選ばない日もあります。
最後に決めるのは自分にしておくと、ツールのまちがいで大きく損をすることを防げます。
作ったツールの合図を、人に配ったり売ったりしない
ぼくのツールは、ぼくが自分の売り買いに使うためのものです。
どの銘柄を買うかの合図を、人に配ったり、お金をもらって知らせたりするのは、法律の決まりにかかわることがあります。
ぼくはしていません。
「もうかるツール」は作れない
ツールを作っても、もうかるとは限りません。 ツールがするのは、決めたルールのとおりに、早く、休まず選ぶことです。
ルールそのものが良いかどうかは、ツールでは決まりません。
ぼくは記録を残して、ツールのとおりだったらどうだったかを、毎日比べています。
この5つを守れば、作ったツールで困ることは、ぐっと減ると思います。
かかったお金と時間
| もの | ぼくの場合 |
|---|---|
| ツールを動かすお金 | 月0円(Slackの無料プラン・GitHub・公式の無料データ) |
| AIの料金 | Claude Max(約17,000円)。ほかの仕事にも使っている。ツールだけならProの月20ドルから |
| Mac | 家にあったもの |
| 学ぶお金 | Claude Codeの教科書 980円(Brain・買うのは1回だけ) |
| 最初のツール | 2026年10月のはじめに作り、1週間ほど動かした |
| 作り直し・家のMacの準備 | 10月8日に監査、10月11日に家のMacの準備まで。準備は予定30分 → 約2時間半(つまずき込み) |
有料の株のデータ(月3,300円)も調べましたが、ぼくの使い方では、公式の無料データで足りました。
お金より時間がかかったのは、画面の操作でした。
よくある質問
株の自動売買のプログラムを自作するときに、聞かれそうなことをまとめます。
Q. プログラミングが全くできなくても、株のツールは自作できますか?
ぼくは1行も書けません。Claude Codeに日本語で頼んで作りました。
詰まったのは、プログラムではなく、Macの画面の操作でした。
Q. 株のAI自動売買も、自作できますか?
ぼくは、注文までの自動にはしていません。
ツールは銘柄を選んで知らせるところまでで、注文はスマホのSBI証券のアプリで、自分の手でしています。
ツールのまちがいが、そのまま損にならないようにするためです。
注文まで自動にするなら、証券会社に個人が使える注文の入り口(API)があるかを、先に確かめましょう。
Q. Windowsでも作れますか?
作れるはずですが、ぼくはMacしか使っていないので確かめていません。
ステップ5の「決まった時間に動かす」設定と「眠らせない」設定は、Windowsでは場所が違います。
Q. 無料で作れますか?
ツールを動かすお金は、月0円にできました。
ただ、Claude Codeを使うには、Claudeの有料プラン(月20ドルから)が必要です。
Claude Codeの使い方を教科書で学ぶなら、980円です。
Q. どのくらいの期間で作れますか?
ぼくは2026年10月のはじめに最初のツールを作り、1週間ほど動かしました。
10月8日に前のツールを監査して作り直し、10月11日に家のMacで動かす準備まで終えています。
Q. どんな手法でも、ツールにできますか?
決まりが言葉ではっきり書ける手法なら、ツールにしやすいです。
ぼくは前のツールで、手法の「決めていない所」がツールの外に残っていました。
AIに「この手法で、決まっていない所を全部出して」と頼むと、見つかります。
株のツールの自作、今夜は「知らせるだけ」の1つ目から始めよう
株の自動売買のプログラムは、コードを書けなくても自作できました。作るのはAI、ぼくは決めて確かめる係です。
ぼくが書いたプログラムは0行、ツールを動かすお金は月0円、AIの料金は月20ドルからです。

ぼくの朝トレも、今は実弾で試しに運用している途中です。朝トレの内容と毎日の記録は「トレードノートの書き方、AIに毎日つけさせて分かった57歳の癖」に書きました。
最初から注文まで自動にしなくていい。いちばん小さい「知らせる」ツールから始めれば、まちがえても損にはなりません。
今夜やることは、この3つだけです。
- Claude Codeを入れて、作業のフォルダを1つ作る(わからない所は教科書で)
- この記事の「作業ルール」の頼む言葉を、そのまま打つ
- ステップ1の頼む言葉で、AIに質問を出させる
Claude Codeを触ったことがない人は、ぼくと同じ教科書から始めるのが近道です。
980円で、17章・約5万字に、各章の講義動画もついています。
ぼく
AIエージェントが広まるほど、自分で作りたい人は増えると思っています
ぼくのツールづくりの続き(直したこと・つまずいたこと)は、下の部室(無料のメール)で、うまくいかなかったことも含めて報告します。
同じように「作ってみたい」人は、一緒に入部しましょう。
このツールで売り買いした成績は「デイトレのAIは勝てない?自作ツールで15回13勝した57歳の実弾記録」に、ぼくが最初にClaude Codeで作った仕組みの話は「Claude Codeで株の半自動売買を自作した57歳会社員の実録」にあります。
※この記事は、ぼくのツールの作り方の記録です。特定の銘柄の売買や、投資の手法をすすめるものではありません。
投資の判断は、ご自身でお願いします。
この先の記録は「部室」で
57歳の会社員がAIと一緒にやったことを、うまくいかなかったことも含めて、そのまま報告します。同じ立場の方は、無料で入部してください(メルマガ・Substack)。
ご注意 投資に関する内容は、筆者個人の実際の記録と感想です。
特定の銘柄や金融商品の売買を勧めるものではありません。
損益は過去の結果で、将来を約束するものではありません。投資の判断はご自身でお願いします。(免責事項・広告について)

